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新築したり増改築するなら知っておくべき「完成保証」とは何か?
静岡県にある大手住宅メーカー「富士ハウス」が負債総額638億円で自己破産してしまい、施工中にも関わらず未完成の家が約800戸、手付け金を支払っているのに未着工のままの家が約1300戸あると見られていましたが、本日付で富士ハウスの破産管財人から発表があり、2月28日までに完成して引き渡しが可能な物件はそのまま続行、既に着工しているが完成が3月1日以降の物件は別会社に頼んで続行(追加で資金負担の可能性あり)、工事未着工の物件は破産手続き内で前受金を返還してから別会社が引き受ける形に。
いずれにせよ、なんとか家は完成しそうなのですが、当初予定していたよりも多くの資金が必要になるのに変わりはなく、そもそも完成するかどうかわからなくなる事態に陥るというのは事情や業界に深く詳しく首をつっこんでいる人でない限りはわからないわけです。
こういう事態にならないように「完成保証」というのがあるようですが、そもそもどういったものなのか、どれぐらいの価格なのか、そのあたりをちょっといろいろ調べてみました。詳細は以下から。
まずは「財団法人 住宅保証機構」の提供する「住宅完成保証制度」とやらを見てみましょう。
住宅完成保証制度 | 財団法人 住宅保証機構
http://www.how.or.jp/kansei/index.html
要するに、今回の富士ハウスのように建設業者が家が完成する前に倒産した場合であっても「所定の審査を受けて登録している住宅建設業者に工事を発注すると、万が一その業者が工事中に倒産した場合でも、最小限の追加負担で家を完成させることができます」という制度。義務化はされておらず、施工主が建設業者に言って入ってもらうという仕組み。
保証タイプはAタイプとBタイプがあり、以下のようになっています。
2つのタイプの保証 | 財団法人 住宅保証機構
Aタイプ保証
住宅の未完成部分を代替履行業者※が工事した場合、足場の組み替えなどの手戻り工事費や、建設機械のリース再契約費などで、当初の予算をオーバーする事があります。この工事の引継による増えてしまった費用(増嵩工事費用)を当初の請負金額の20%を限度額として保証するものです。
※代替履行業者・・保証事故が起きた際、代わりに工事を引継ぐ業者を言います。
Bタイプ保証
Aタイプ保証に加え、前払金と出来高に差額が生じた場合の損害を保証するものです。(ただし、前払金の損害保証は当初の請負金額の20%を限度とします。)
これらの保証は、登録業者の保証委託の申請に基づき、機構から保証書が発行されることが必要です。
基本的に保証対象となるのは「新築一戸建住宅工事(併用住宅可、構造は問わない)」となっているのですが、ページのどこを探しても価格が書いていません。
仕方ないので、「財団法人 住宅保証機構」の完成保証部に電話して聞いてみました。
Q:住宅完成保証制度のページを見ているのですが、料金がどこにも書いていないようです。どれぐらいの価格ですか?
A:各都道府県の窓口で資料を取り寄せてもらえればわかるが、請負金によって価格が変わってきます。請負金が2000万円の物件の場合、以下のようになります。
Aタイプ:4万6000円(「まもりすまい保険」とセットなら4万円)
Bタイプ:5万2000円(「まもりすまい保険」とセットなら5万円)
前払金の損害保証は当初の請負金額の20%を限度にしています。
Q:平成19年度事業報告書を見ると「住宅完成保証制度の状況」として保証委託契約戸数の総数が「134」しかないが、これは「住宅性能保証制度」の7万4000戸などと比べるとかなり少ないように思える。この数は少ない方なのか、それとも多い方なのでしょうか?
A:毎年この程度の数で推移しています。
Q:そもそもこの制度の存在を知らせていない、あるいは知名度が低いのでしょうか?
A:事業者で申し込んでくるのが多いケースとしては、施行主から完成保証を頼まれてというのが多いです。以前は今とは違って「完成保証に入っている」と言うと「最後まで完成させられないほど経営が危機なのか?」ということで信用が低いように見られていたのですが、昨今は事情が違ってきているようです。
Q:ちなみに、何年前からこの制度を運用しているのか?
A:10年ぐらい前からになります。
なるほど。で、さらに調べてみると、このような完成保証を独自に行っている大手メーカーやその他の会社などもあるようで、今回は「株式会社住宅あんしん保証」も「完成保証」というのを行っているようなので、調べてみました。
保証料:建築費に関係なく、一律5万円
保証金額:上限1100万円、または請負金額×30%の、いずれか低い方
保証の対象:一戸建低層注文住宅、集合住宅、店舗併用住宅、増改築工事
※施工主の過払い金(現状の出来高より多く支払った金額)と増嵩工事全額(引継ぎ追加工事)を保証するもの。
保証の履行内容を見ると、工事の続行や金銭補償となっており、先のプランA・Bと似た内容になっています。保証の対象がちょっと広めで、なおかつ金額が少しだけ安くなるかも、といったところ。これについても、電話して聞いてみました。
Q:「増改築工事」というのが含まれているのですが、これはリフォームのことですか?
A:リフォームは含みません。内装よりは外側を変えるというレベルの工事が対象で、もともと新築一戸建てを対象としており、そこから対象を拡大して今のようになっています。そのため、内装のリフォームだけというのは増改築工事には入りません。
Q:保証の対象が「原則、請負金額が3,600万円までの物件」となっており、「保証金額はいずれも一棟あたり金1,100万円、もしくは建築工事請負契約の30%のいずれか低い方とします。」とあるが、3600万円の請負金ならその30%は1080万円になり、1100万円というのはありえないということになるが、3600万円以上の物件でも請け負う可能性があるということなのか?
A:3600万円以上の物件でも受付は可能です。ただし、5000万円の物件の場合でも1100万円までしか金銭保証はできません、という意味です。
Q:似た制度で「財団法人 住宅保証機構」の「住宅完成保証制度」のプランA・Bとよく似ているが、これは「住宅完成保証制度」よりもどの点がメリットなのか?
A:例えば途中で基礎まで作り、1000万円を既に払い込んでいるが、その段階で事業者が倒産した場合、作っている途中の物件は施工主様のものではなく、事業者側のものになります。
例:工事中の建物の所有権は?
工事中の建物の所有権は建築会社にあり、お施主様は債権者の一人にすぎません。工事を完了し、お引渡しの済んでいない工事中の建物は建築会社に所有権があり、お施主様は債権者の一人にすぎません。着工金150万円を払っていても、複数の債権・債務の整理がつかなければお施主様は他の建築会社に続きをやらせることはできないのです。着工金もまず戻りません。お施主様はこれらすべての問題をひとつひとつ解決しなければなりません。
「完成保証」の場合、弊社が持ち主になり、金銭保証などを行います。加入者は事業者になり、それによって届出料などが若干低めになります。ただ、掛け捨ての保険と同じですので、万が一の事態など起こらないと考えるような方の場合、完成保証はデメリットと判断される場合もあるようです。
Q:「財団法人 住宅保証機構」の「住宅完成保証制度」の場合、年間で完成保証を適用した戸数は134しかないのですが、「株式会社住宅あんしん保証」の「完成保証」の場合は年間何戸ぐらい適用されているのでしょうか?
A:具体的な数はわかりませんが、「700~750」ぐらいです。
Q:そもそもこの制度についてはやはり知名度が低いのでしょうか?
A:今まではむしろ利用がない制度だったのですが、最近は多くなってきています。
Q:いつぐらいからこの制度を運用しているのか?
A:会社が設立された時点から始めていますので、10年以上前からになります。その頃は今ほど注目されていませんでした。
Q:このような完成保証の需要というのは、事業者側から出てきたので始めたのでしょうか、それとも施工主の方から出てきたので始めたのでしょうか?
A:弊社の株主にもなっている大手建材メーカーが、今の工務店の力になりたいということで始めたのがこの完成保証です。万が一倒産した場合にも大手ビルダーに注文をそのまま取られたりしないように、という趣旨であったそうです。
なるほどなるほど。今まではあまり事業者側からは歓迎されていない仕組みだったようですが、昨今の「大手でもいつつぶれるかわからない」という状況下で再注目され、見直されてきている、というのが実情のようです。今後はこのような保証システムについても施工主を安心させられるところだけが生き残っていく「淘汰の時代」に入ったのかもしれません……。
(引用: GIGAZINE)
リフォーム・リニューアル市場、「改修」伸び率1.9%と予測
■ 三菱総合研究所は、ビルオーナーなど建築物所有者などへの調査に基づく「リフォーム・リニューアル市場の将来予測」をまとめた。2000年度をベースに、5年ごとの市場規模を2015年度まで予測。2015年度の市場規模は、2000年度比22%増(年平均1・3%成長)の31兆9500億円を見込む。中でも、新築時を上回るレベルまで機能を高める「改修市場」の伸びが住宅、非住宅ともに大きい。リフォーム・リニューアルを行う時点で、より最新の設備・機能などを求める傾向が分かった。
リフォーム・リニューアル市場を、▽機能レベルの低下速度を弱める「維持」▽機能を完成時のレベルまで回復させる「補修」▽完成時を上回るレベルに機能を高めたり、新たな機能を加える「改修」―の三つに分類。住宅と非住宅に分けて予測した。
全体の市場規模は、2000年度の26兆1810億円に対し、2005年度が28兆1820億円、2010年度が30兆8340億円、2015年度が31兆9500億円。年平均1・3%の成長で、GDP成長率予測とほぼ同じ予測となった。
同社では、今後のリフォーム・リニューアル市場について、「劇的に伸びるわけではないが、(横ばいを見込む)新設市場に比べれば、伸びるマーケット」であることが分かったと話す。
特に改修については、維持(年平均伸び率0・9%)と補修(同1・1%)を上回る年平均1・9%の伸びを予測。リフォーム・リニューアル市場の中でも、有望なマーケットとなりそうだ。
住宅、非住宅に分けると、住宅が9兆8360億円(2000年度)から、11兆5560億円(2015年度)となり、年平均1・1%の伸び。非住宅は、年平均1・5%で成長し、16兆3450億円(2000年度)が20兆3950億円(2015年度)まで伸びる。いずれも維持、補修に比べ、改修の伸びが大きい。
具体的に改修の中身を見ていくと、住宅では、「外装のリフォーム」「水周り環境」「内装のリフォーム」の三つで、2000年度の市場の約6割を占めた。今後「セキュリティ」「住宅のIT化」「省エネルギー化」「環境負荷低減」の伸び率が比較的高いものの、市場規模として見れば、2015年度も外装、水周り、内装の三つが改修の中心であることは変わらない。
非住宅(民間)の改修では、「内装」「スペースの有効活用」「テナントによる改修」が、2000年度の市場規模の上位。今後も、それぞれ年平均1・5%、2・4%、1・4%ずつ安定的に伸び、非住宅改修市場を引っ張っていく。
また、今後注目されるのが「環境負荷低減」や「省エネルギー化」の分野。2000年時点の市場規模は小さいものの、2015年度までに環境負荷低減が1・6倍、省エネルギー化が1・9倍の規模に成長すると予測している。
(東京建通12月7日付5面掲載)





























