2020年10月01日
体育の日からスポーツの日へ 秋の祝日はどう変わる?
体育の日からスポーツの日へ
秋の祝日はどう変わる?

天高く、馬肥ゆる秋。スポーツの秋。ただ最近は、秋の季語でもある運動会が春に行われるケースが増えたり、また今年に限っては様々な制限や自粛があるなど、時代とともに秋の運動習慣も変わりつつあるのかもしれません。
●体育の日の歴史
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前回、東京でオリンピックが開催されたのは1964年(昭和39年)。その開会式が行われた10月10日が、「体育の日」として国民の祝日に制定され、五輪から2年後の1966年に祝日となりました。「国民の祝日に関する法律(祝日法)」によると、体育の日に関しては「スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう」と定められています。制定当初は10月10日に定められていましたが、いわゆる「ハッピーマンデー制度」が導入されたことにより、2000年から「10月の第2月曜日」と変更されたのです。
●オリンピックを機に名称変更
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2020年、体育の日は「スポーツの日」へと改称されました。今年行われる予定だった東京オリンピックに合わせて、1年限定の措置としてその日付も変更となっています。今年のカレンダーを見てみると、「海の日」「山の日」「スポーツの日」が集中していることがわかります。
2020年 7月23日(木):海の日(祝日) 7月24日(金):スポーツの日(祝日) (五輪開会式) 7月25日(土):休日 7月26日(日):休日 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ |
8月9日(日):休日(五輪閉会式) 8月10日(月):山の日(祝日) |
観光客などが増加する開会式・閉会式前後の交通量を減らし、大会をスムーズに運営する狙いがあったと思われます。
●「体育」と「スポーツ」の違い
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「体育の日」から「スポーツの日」へと名称が変わっただけでなく、その意義も「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う」と変更されました。こうした背景には、2011年に改正された
スポーツ基本法なども影響しており、「体育」と「スポーツ」の違いがいっそう意識されるようになった流れもあるようです。
「体育」は学校の授業のイメージが強いですが、「スポーツ」はより広い意味合いが含まれています。スポーツ基本法には、「スポーツは世界共通の人類の文化」「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは、すべての人々の権利」とあり、スポーツを通じて地域交流・国際交流を図ることなど、その役割や価値が見直されているのです。
●2020年夏の盆踊り
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「海の日」「山の日」「スポーツの日」は、東京五輪に合わせ2020年限定で日付が変更されました。2021年以降、従来どおりに戻るとすれば、以下のようになります。
●海の日:7月第3月曜日 ●山の日:8月11日 ●スポーツの日:10月第2月曜日 |
ただ、ご存知の通り東京オリンピックが延期となったことで、実は来年の祝日予定も現時点でわかっていません。これらの祝日は法律(東京五輪・パラリンピック特措法)で決められ、今後も新型コロナなどの影響を見極めていくこと
になると思われます。
また、国民体育大会(国体)の名称が「国民スポーツ大会(国スポ)」へと変更されることが決まっています。10月は、本来ならスポーツやレジャーを楽しむには最適な時期です。今年の秋はスポーツの日はありませんが、周りには気を配りながらも、さわやかな秋空の下で、ステイホームでちぢこまった体を動かしてみてはいかがでしょうか。